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恋の広場 敵地突入編

●男達の物語 (19歳)

高校時代も結局彼女が出来ず、大学受験にも失敗し 
今後ますます女子との縁が遠くなる浪人時代の突入に俺とYは焦っていた。
この本格的な不況、氷河期からの脱出を目指し、毎晩Yと対応策を議論する。
「かずや!今何時だと思ってるんだ!Y君も帰りなさい!」
と、オトンにしかられながらも、毎晩朝までゲラゲラと異性について妄想をぶちまけ合った。

ー決行前夜ー。

ついにYが高校の時好きだったM.Tさんに手紙を渡しに行くと言いだした。

「そうか! なら俺も貴様の出撃に加わらせてもらおう!! Y! やろう!! 」
早速次の日の夜に決行と決まり、明日は玉砕するかもしれぬ身のYを励ますべく宴を開く。
俺はギターを手に取り、メタリカ、ガンズ、Xなどのナンバーをヘッドバンキングしながらかき鳴らす!
「ジャンゴベイベーー!!!ハーッツ!!」

「かずや!今何時だと思ってるんだ!Y君も帰りなさい!」ドンドンッ!!

「・・・」

ー当日ー。

気分を高めるために俺は特攻服で全身をキメる!Yの分も貸してやってペアでキメる!
特攻服っても暴走族のじゃなくて海軍特別攻撃隊的なやつだ。

これで気分は空母艦載機搭乗員、目指すは敵機動部隊の本拠地真珠湾!! 

「Y!知ってるか?愛する女の陰毛をお守りに持っていると敵の弾にあたらんらしいぜ。」
「M.Tさんの陰毛かぁー」
「しかし、そんなものが手に入るんだったらこんな苦労してないよなぁー俺も貴様も! ...しくしく」
「M.Tさんの陰毛かぁー」
「...やべっ、こーふんしてきたぁあ!!」

原動機付き自転車:HONDAメットイン・タクトを九九艦爆に見立て出撃準備を整える。
ブルンっ! とプロペラを回しYは胸のポケットに手紙をしまい込んだ。、、、
ちょうど玄関から顔を出した小学生の妹に
(母さんのことをよろしく頼むぞ。。。)と敬礼。

ブぃーーーん、、、、  
俺とYの愛機が南十字星の輝く夜空に飛び立った。


機首をM.Tさん宅のある荏田方面に向け、巡航速度を保つ。
風防に打ち付ける冷たい風の音に俺は気持ちを落ち着かせる。
Yの手紙で、見事M.Tさんを射止められるだろうか。
それとも撃墜され花と散る。。。か
散るなら散るもよし。

俺は歌った。

「貴様と俺とは同期の桜 咲いた花なら散るのは覚悟 見事散りましょ国のため」


一時間後.
2115、ワレ敵地ニ到着ス.
「でっかい要塞(団地)だな  これは手ごわいぞ。。」


「いいか?」
「うむ。」

「突撃ーーーー!!!」

「おおおおおお!!!!!!」







「dabu隊長ーーーーー!!!!」
「Y!!!!!!!!!!!!!!」



.....


翌朝 俺のマフラーとYのブーツの片方が
団地のゴミ置き場に転がっていた...